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第1回 Ichigojam をディスプレイ、キーボード、電源につなげて起動してみよう


今日は、まず、Ichigojamの基本的な構成を確認していきましょう。Ichgojamは小さいからと言ってあなどれないよ。ディスプレイ、キーボードをつなげば、立派にコンピュータの五大装置(制御装置、演算装置、記憶装置、入力装置、出力装置)をそなえた計算機になるんだよ。
それぞれの装置の基本的な概要を理解しながら、つなぎ方やスイッチの入れ方(起動方法)、プログラムの入力方法、ディスプレイへの出力の確認、スイッチの切り方(終了方法)、片付る時の注意点などについてみていきましょう。家に帰ってからも、自分でIchigojamを使えるようにしっかりと注意しなければいけないことを確認していこうね。
では、Ichigojamで使うものを確認していこう。
まずは、Ichigojamの本体を見てみよう。


中央にある黒いICがマイコンと呼ばれる心臓部だよ。詳しくいうと、LPC1114FN28という名前のマイコンだ。小さくて安価だけど、高性能な32bitマイコンだよ。型番が書いてあるのがわかるかな。ここでbitというのは、コンピュータの中で扱うデータの最小単位だよ。コンピュータの中ではデータは、0か1かの2進数と呼ばれる数で表現されているんだ。このマイコンの中には、コンピュータの五大装置の「制御装置」「演算装置」「記憶装置」に相当する3つの装置の機能が入っているんだ。
さて、このように右上にIchigojamと書かれている状態に置いてみて、右下にあたるところに「SW1」と書かれているスイッチがあるね。これがIchigojamの本体の電源スイッチだ。左にパチンと移動すると電源が「ON」になるんだ。右にパチンと移動すると電源が「OFF」になるよ。電源コンセントをつなぐときは、このスイッチが右に移動していて電源が「OFF」になっていることを確認してからコンセントにつなごうね。また、最後に片付けるときには、必ず、このスイッチを右に移動して本体の電源を「OFF」にしてから、コンセントを抜くようにしようね。
次に「SW1」の少し右上を見よう。「CN1」と書かれている差込口のコネクタがあるね。縦に「PWR」と書かれているよ。これは「POWER」(パワー)の略だ。そうだね。ここに電源コンセントをつなぐんだ。差込口を見てみよう。microUSBという形のケーブルの差込口だよ。


これはスマートフォン(Android)の電源ケーブルと同じ形だよ。だからスマートフォンの電源ケーブルも代用できるよ。Ichigojamの差込口をよーく見てみよう。下が狭まっていて、上が広くなっているね。だから、差し込む時には「向き」が決まっているんだ。上のmicroUSBケーブルの写真では上が狭まっていて、下が広くなっているね。逆向きでは入らないから、無理に差し込まないように注意しようね。iPhoneやiPadの電源ケーブルはLightningといって違う形だよ。Lightningには「向き」がないんだ。
このmicroUSBケーブルをUSB電源コンセントとつなごう。




次は、Ichigojamのさっきの「CN1」のさらに上を見てみよう。「CN2」という差込口があるね。ここはキーボードをつなぐところだよ。USBというタイプの差込口になっている。USBも「向き」があるから逆には入らないから注意しようね。Ichigojamでは、キーボードが「入力装置」だ。キーボードに書かれた文字や記号を入力しながら、コンピュータに命令を出したり、プログラムをしたりするんだ。Ichigojamでは使えないけど、その他に「入力装置」にはキーボード以外にもいろいろなものがあるよ。マウスや、ペンタブレット、タッチパッド、タッチパネル、バーコード、磁気カード、最近では音声入力もできるね。
最後に左上の黄色のビデオ端子という接続口を見てみよう。ここにはディスプレイという「出力装置」をつなぐんだ。例えば、次のような小さなディスプレイを使ってみよう。


箱から取り出してみよう。


このディスプレイの場合、黒い電源ケーブルをコンセントに差し込んで、ディスプレイから出ているケーブルの赤色の端子につなぐと電源が供給できるよ。黄色の端子をIchigojamのさっきの左上の黄色のビデオ端子に接続しよう。家のテレビに同じ形の黄色のビデオ端子がついている場合は、テレビにつないで大きな画面で出力を見ることもできるよ。Ichigojamでは使えないけど、その他に「出力装置」にはディスプレイ以外にもいろいろなものがあるよ。プロジェクターや、プリンタ、3Dプリンタ、スピーカー、最近ではサングラスのような形をしたグーグルグラスや、ゴーグルタイプのものなどさまざまな形の人間が知覚できる情報に変換して出力をすることができるようになってきてるね。
さて、Ichigojamに以上の3つ「microUSB電源ケーブル」「キーボード」「ディスプレイ」をつなげばコンピュータとして使えるようになるよ。Ichigojamのそれぞれの差込口についないだ様子を拡大した写真を見てみよう。


3つがつながった全体像を見てみよう。


さあ、いよいよ、電源を入れてみよう。電源はさっきのIchigojamの基盤の右下にある「SW1」だ。左にスイッチをパチンと動かして電源をONにしてみよう。


ディスプレイに「Ichigojam BASIC 1.2.3 by jig.jp」
       「OK」
と表示されたら正常に起動できたということだよ。


上手く接続できたかな。正常に起動できない場合は
     ・ケーブルがしっかりと差し込まれていることを確認しよう。
     ・ケーブルのつなぎ忘れがないか、確認しよう。
      USB電源コンセントや、ディスプレイの電源などつなぎ忘れていないかな。
どうしても正常に起動しない場合は、先生に相談しようね。

接続が完了して正常に起動したら、キーボードから簡単な命令を入力してみて、きちんと正しい出力が得られるかを確認していこう。
ガイダンス(体験会)に参加した人は、ガイダンスの時を思い出しながら、みんなのIchigojamが正常に動いているかどうか、確認していこうね。
まずは、Ichigojamの基盤上のLEDが正しく点灯するかのチェックをしてみよう。
キーボードから
  LED 1
と入力してみよう。

  OK
と表示されて、LEDが点灯したかな。
次にキーボードから
  LED 0
と入力してみよう。

  OK
と表示されて、LEDが消えたかな。
これでIchigojamの基盤上のLEDのチェックが完了だ。
次は、Ichigojamの計算機能(「演算装置」)のチェックをしてみよう。
キーボードから
  PRINT 3+4
と入力してみよう。

  7
  OK
と正しい計算結果が表示されたかな。
次に引き算をチェックしてみよう。キーボードから
  PRINT 8-5
と入力してみよう。

  3
  OK
と正しい計算結果が表示されたかな。
かけ算、割り算もチェックしてみよう。
かけ算の記号は「*」、割り算の記号は「/」で計算できるよ。
  6×7
  60÷15
をそれぞれ計算してみよう。
正しい答えが表示されたかな。

いろいろな2ケタや3ケタの計算も試してみよう。

画面にいろいろな表示がたくさんになって見づらくなってきたら
  CLS
と入力してみよう。
画面がクリアされてきれいになったかな。

今日は、Ichigojamの基本構成を確認しながら、つなぎ方、スイッチの入れ方、LEDのチェック、計算のチェックなどを行いましたね。家でも試してみて下さいね。
最後に片付け方を見てみよう。

・最初に「SW1」を右にパチンと移動して電源をOFFにしよう。
・次に電源ケーブルを抜こう。
・そしてキーボードや、ディスプレイを抜こう。
・Ichigojamの基盤の上のICなど電子部品に手を触れないようにして袋や箱などにしまおう。

持って帰るときは、落したり、ぶつけたりしないように注意しよう。
電子部品は壊れやすいからね。もちろん、濡れた手で触ったり、ジュースなどの液体をこぼしたりしてはいけないよ。君たちが感電してしまったり、Ichigojamがショートしてしまって壊れてしまうからね。

家でも、いろいろと試して使って欲しいけど、使った後は、しっかりと片付けようね。コンピュータの事が何も分からない、犬や猫、赤ちゃんなんかが、いたずらしちゃうかもしれないからね。